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昨夜は久しぶりに、婆ちゃんも一緒に外食です。
最近はめっきり食が細くなった婆ちゃんだけど、モツ鍋が気にいったようだね。
「なかなか、うんめ~しょ(美味しいね)」
残ったスープで作った雑炊も、フーフー言って食べました。
したら行っか(そしたら帰るか)。満席で右往左往しているお店の廊下だけど、婆ちゃんは杖をついてゆっくり歩いて、タクシーに乗り込みました。
「運転手さん、おら(私は)手稲に住んでんのに、久しぶりに山から降りたら、手稲もずいぶん変わったもな~はっはっは」
「そうですね、変わりましたね。はい、着きましたよ」
「いやあ、どうもどうも・・あれ!母さん!おら、カバン忘れた!」
ええ!
帰りのタクシーの時にはもう、なかったみたい。
カバンの中には、保険証や診察券、財布などが入っています。
いつもは、肩からぶら下げているんだけど、行きのタクシーで置き忘れていなければ、お店で外したでしょうしね。
さっそく、お店や、行きのタクシーにも連絡をして探してもらう事にしたんだけど、結局、昨日は見つけられませんでした。
「おら、もうろくたかってしまった(歳をとって、ぼけてしまった)もな、もう外には出たくないべ」
気分は一転です。
私もうっかりしていて、婆ちゃんのカバンには気がつきませんでした。
でも、移動した所は、お店とタクシーだけだし、きっと見つかるよ。
すっかりしょげた婆ちゃんに、今日になって朗報が。
カバンはお店の中にありました。
「いやいや、すまんかったね」
カバンが戻って一件落着。
美味しかったり、楽しかったり、衝撃だったり、悲しくなったり、心配したり、ほっとしたり。
いろんな気持ちを一気に体験した、一泊二日の出来事でした。