北海道・札幌発・だべさ通信5

師匠、ムダ使いしてすみません

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私達が師匠と呼ぶその方は、もう還暦をとっくに過ぎているけれど、しゃれた帽子とズタズタに切れたジーンズがキマってる。
しかも、師匠と呼ぶくらいなのだから、パソコンのデータの扱いにかけてはピカイチ!
そんな師匠から、緊急のSOSがきました。

 

 

大型のポスターを出す機械が壊れてしまい、急所、我が事務所のプリンターで出してほしいと言うです。
こういうときこそお役に立てるチャンス!
師匠はさっそく、ポスターのデータと、ロールになった専用の紙を持ってやってきました。

 

 

「じやあ頼みます、印刷しているあいだ、ボクはちょっと用事をたしてくるのでよろしく」
ハイ、わかりました。
さっそく、師匠の持ってきた紙を大型プリンターにセット。
データーをパソコンに取り込んで、用紙設定よし、印刷設定よし、紙質の設定よし!!
それじゃあいくわよポチッとね。

 

 

プリンターは静かな音を出したまま、少しのあいだ考えてから、
ガ、ガガガ・・・・と
動き出しました。
師匠のロール紙の先端が、プリンターの中にスーっと吸い込まれていきます。
ガ、ガガガ・・ズルズルズル・・・・・・
と思ったら、そのまま舌でも出すように、ベローンとけっこうな長さがはきだされ、それからおもむろに印刷が始まりました。
わわ、これじゃあ紙がもったいない。

 

 

幅が1m以上もあるポスター専用の特別なロール紙は、1巻き軽く5ケタはいっちゃう、けっこう高級価格なのであります。
だからなるべくむだな余白が出ないようにと、縦と横を考えて使うのです。

それを私ったら、長さ60センチのボスターのところを、なんと150センチに設定していたのであった。
しかも、横はばも余裕ありすぎ。
プリンターは容赦なく、ジーコジーコとポスターを刷り上げると、最後のむだな余白を再びべろーんとご丁寧に出し、自動カッターでシューーーーっと紙を切りました。
つまり、大きく広げたハンカチの真ん中に置いたお弁当箱状態。

 

 

まもなくやってきた師匠は、それを見て、
「お、お、おお・・・・」
すみません、用紙設定を誤りました。
「い、いや、いいよいいよ」
師匠は、できたばかりの大きなポスターを丸め、事務所を後にしました。
師匠の後ろ姿、もしかして肩がすぼんでる?
ホントに、申し訳ございませんでした。m(__)m

 

 


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