PR
林の薮の中に、そこだけいつも水が少し流れている小さな湿地があります。うちの子供たちが小さかった頃だからもう20年も前の頃だけど、ここにはザリガニが住んでいました。
それから何度か覗いてみた事はあるけれど、一度もザリガニを見つけた事がありません。
まわりには家も増えたし、水の流れだってかろうじてチョロチョロ。今にも枯れてしまうそうな湿地だもね。
なにげなく、小川の石をはぐってみました。
すると、モヤモヤと舞い上がった砂の中から、万歳した二本のハサミが、こっちにケンカをうってます。
ザリガニ?!
水の流れが奇麗になると、それはまさしく、葉っぱに乗るほどの小さなザリガニでした。
うわあ、まだザリガニが住んでいたんだ!!
このザリガニはきっとニホンザリガニ??だと思うのですが。
少し前の北海道新聞に、『日本ザリガニはDNA検査によって出身地が2グループに分かれていることがわかった』という内容の記事が載っていました。
これからも、すっと住んでいてね。
■ ニホンザリガニは、日本史のデータを繋いでいる
日本ザリガニは北海道と東北の一部にしかいない日本の固有種。
北半球のザリガニの中で、もっとも古くから生きていたという研究結果がある。
ニホンザリガニは、住んでいる場所(川とか池とか)によって、独自のDNAを持っているので、長い日本の地形の変化を把握する鍵を持っている可能性がある。
もし、いなくなっちゃうと、そのデータがすべて失われてしまうという事です。
なんだかすごい話ですね。
あの小さな体の中に、日本の歴史がデータとして蓄積されているなんて。
でも考えてみると、日本ザリガニ以外でも、固有種である動植物たちには、長い時間のデータを持ち続けながら、命でバトンを繋ぎ続けているのではないでしょうか。
そう考えてみると、事の重大さは、”もう飼えないから、アメリカザリガニ捨てちゃおう〜” とか軽々やっちゃう場合じゃないですよね。
■ 日高山脈が分ける東西のグループ
研究によって、日本ザリガニは、日高山脈から東の道東グループと、それ以外の西グループ(道東を除 く北海道および本州北部)の2種類に分けられていることがわかったそうです。
しかも、西グループは札幌近郊を中心、道東グループは襟裳岬先端部か広がったらしいです。
札幌近郊ってどのあたりだったんだろう。
もしかして手稲だったらどうしよどうしよどうしよ!(どうにもできないけど・・)
もし見つけても、そっとしておいてあげましょう。
だって彼らは、日本の歴史のデータを繋ぎ続けているのだから。
に挑戦中です!ポチっとして頂けるとランクup。励みになります。