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箱根駅伝、テレビから実況中継が聞こえてきます。
”お〜っと どうしたんでしょうか！足元がふらついています！”
なになにどしたって？テレビの前に飛んできました。
あら、疲れきっちゃっているしょやかわいそう〜〜。
ああもう見てらんない。お客さん来る支度しよ。＜退席＞
”お〜っと危ない！！”
なに！どうした！わわ、ヨタヨタしてる、おお〜倒れちゃう〜〜！
こんなに苦しいのにあんた、なして走るのさもう・・・・
ジワワと涙がでてきちゃった。やっぱし見てらんない。＜退席＞
”タスキがつながるか！しかしもう時間がありません！どうか〜っ！”
なにい！どうしたって？タスキが繋がらないの？
それ、もう少しだよ〜。
ダメかも、あ〜ダメだわ、も〜ダメだわ、やっぱし繋がらないかも、あ〜見てらんない。
その時テレビの画面に、沿道で応援もせずにカメラを意識して手を振るおふざけ者の姿が映りました。
何をやっちょるんだコイツは、ベシベシ！（と心の中でどつく）＜退席＞
”繋がりましたあ！残り時間わずが35秒でタスキを今、繋ぎましたあ〜〜！”
なに、やったの？おお〜〜！頑張った頑張った〜〜！
涙ジワジワジワ〜〜・・・鼻水タラタラ〜
”力を出し切り倒れ込みました！”
ウウ〜・・ティッシュをむしり取って涙を拭き拭き、鼻水も噛んじゃう。
すると、窓の外で車の戸をしめる音が聞こえました。
あ、お客さん来た。
もう一度、涙をササっと拭きました。
あらこれ、今、鼻をかんだ紙でしょや。
ちょっとしっとり、まいっか。＜退席＞
