北海道・札幌発・だべさ通信5

知らないうちにオオカミになった?コアラ

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「オーストラリアで高速道路を走っていた車が、コアラをひいたんだと」
次男が言いました。
” え?コアラひいたの!うわあ、ひいちゃったか・・・ ”

 

 

「そのまま何十キロも走ったんだけど、しがみついてたらしいよ。車が止まったときに運転手が気づいたんだってさ」
”なんともなかったの?”
「なんともなかったんだってさ」
”うわあ、すんごいコアラだねえ”

 

頭の中に、コアラになった自分が浮かんできました。
マイペースで道路を渡っていて、
右前足を出した瞬間、バコッ!!っと体が持って行かれる。

 

 

なんだべ!?
気がつけば風が体中にゴゴゴ~っとぶつかって、小さな瞳から涙がチョチョギれて飛んで行く。
体中の毛は風圧でなびくなびく景色は飛ぶ飛ぶ、地面の石ころが流れ星のように遠ざかっていく。

 

 

すると、今度は自分の横を、大きな黒い目ん玉が、ブ~オオンと追い越して行く。
1台、また1台・・・・・
しがみついているけど、自分がよくわかんないわ。

そのうち車が止まると、強い風は止み、体は元通り軽くなった。
景色も戻ったことだし降りるか・・・と思ったとき、ヒョイと持ち上げられたのは人間だった。

 

 

『ニュース(7/30)によると、
オーストラリア北東部クイーンズランド州で、4歳のオスのコアラが25日に車と接触。高速道路を約88キロ走行した車の下から、車体にしがみついた状態でほぼ無傷の野生のコアラが見つかった。ラッキーな彼には「ティンバーウルフ」という名前が付けられた。』という事です。

 
あきらめずにしがみついていれば、きっといい事あるのかも。
だってコアラはウルフになったんだから。


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