北海道・札幌発・だべさ通信5

蜜を横取りしちゃう外来生物セイヨウオオマルハナバチ

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植物の観察会で、エゾエンゴサクの花から花へ飛び回っている蜂を見て、講師の先生が教えて下さった話しです。

 

北海道には、昔から住んでいるエゾオオマルハナバチという蜂がいます。
彼らは、舌が長いので、エゾエンゴサクのような細長い花の中にも入って蜜を集めることができます。
体中にいっぱい花粉を付けるので、エンゴサクの花は、エゾオオマルハナバチに蜜をあげて受粉を助けてもらうのです。

 

一方、農家では、セイヨウオオマルハナバチという蜂を輸入しました。
この蜂は、美味しいトマトを作るために、ハウスの中で大活躍。私たちがスーパーなどで、買っている美味しいトマト作りの手伝いをしています。
ところが、このセイヨウオオマルハナバチが、ハウスから広い世界に飛び出し、ついには女王蜂も誕生するようになったのです。
そして、エゾオオマルハナバチとセイヨウオオマルハナバチが同じ世界に暮らすようになりました。

 

トマトの花の受粉では楽勝のセイヨウオオマルハナバチでしたが、彼らは短舌なので、エゾエンゴサクのような細長い花だと、舌が蜜まで届きません。
そこで彼らも生きるため、知恵をしぼったんだべね。
花の横から穴をあけ、密だけ取る事を始めました。

 

 

エンゴサクの花はびっくり。
これじゃあ花粉を運んでもらうどころか、花が傷ついて枯れちゃいそう。おまけに、今まで見た事もない寄生虫まで付けられちゃった。

 

 

エンゴサクの花の他にも、セイヨウオオマルハナバチによって迷惑する植物が次々にでてきました。
これはマズイと気づいた国は、セイヨウオオマルハナバチを特定外来生物として、駆除の対象にしました。
現在では、セイヨウオオマルハナバチに頼らないトマト栽培への取り組みが行われているそうです。

 

 

自然界では混乱が起きているというのに、関係ないという顔をした自分は、これからも、安くておいしそうなトマトを選んで買ってはバクバク食べちゃうことでしょう。
でも、植えたばかりのトマトの苗に、どっちのハナバチが飛んでくるか、これからはちょっと観察してみる事にします。
もしセイヨウオオマルハナバチがきたら、悪いけど、私は道産子だもの・・・北海道LOVEにしちゃうべさ。

 

 

ふたつの蜂の見分け方 >> お尻が白いのがセイヨウオオマルハナバチ、お尻が黄色いのがエゾオオマルハナバチ(一部の種類除)

この蜂は、お尻が黄色いので、ドサンコのエゾオオマルハナバチだと思います。

 

 

 

 

 


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