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太陽に反射して、ピカピカ光るバスがやって来ました。
プシュ〜
ドアが開くと、それは足元広々、ステップと地面の段差がほとんどないワンステップバス。
”ワンステップバス”っていうのはね、乗客が乗降しやすいように乗降口のステップを1段だけとしたバスです。
しかも、低い段差はお年寄りや体の不自由な方は得に助かりますね。
私も、”よいしょ”は（心の中でも）言いませんでした。
乗り降りする時に、そんなにも車体を低くできるとっておきの理由は、バス自身が上下するからです。
それは、次のバス停から発車する時でした。
グイ〜ン・・
あ、今バス、上がった！
ほんの少し、何センチか、確かに発車する前に車体が上がりました。
という事は、バス停に止まる時には下がるんだ。
次のバス停から発車する時もまた・・・・・・・・グイン・・おお〜〜
上がった！上がったよね、今、上がったしょ！
本当はシートの隣のおばちゃんに、教えてあげたいんだけどな〜。
バスが停車する時に車体が下がるのはほとんど感じませんが、発車する前にグイン・・と上がるのは、気をつけているとよくわかります。
楽しいね〜、ほーら、また次のバス停でグインってなるよ〜
”お降りの方はいらっしゃいませんか？次、通過します”
あら、通過しちゃうのかい！
いくつかバス停を過ぎた時、白い杖を持った男性と、奥様とおぼしき女性がバスに乗ってきました。
お二人とも、初老をむかえられているにも関わらず、青いシマシマのペアルック。
それが車内に差し込む日差し映えて素敵です。
このバスは、乗降口のすぐ横がシートなので、ご主人はスムーズに座る事ができました。
やったね、ワンステップバス。
ほらほら、また上がるよ。グイン・・・
だあれも気づかないのかな、こんなに楽しいのに。
バスの車体が上がる時に、少しお尻に圧がかかって、近くの景色がわずかに動きます。
日中のバスの乗客は、お年寄りがとても多いから、ワンステップバスはとてもいいね。
車体が上がった時に、私の前に座っていたおばあちゃんが、”あら”って顔してキョロキョロしました。
めまいじゃないですよ。それは優しいワンステップバス。
