来月、2月4日から第70回さっぽろ雪まつりが始まります。
大雪像は大通り会場。巨大滑り台で子供も大人も遊べるのは つどーむ会場。美しい氷の彫刻を見るならススキノ会場。今やさっぽろ雪まつりは冬の一大イベントです。
そんなさっぽろ雪まつりですが、その元祖は札幌じゃなかったという話を「札幌の不思議100」という本の内容からお話ししたいと思います。
それは1935年(昭和10年)に、小樽市立北手宮小学校の校長先生の提案がで、生徒や教師、父母らと一緒に雪像を作ったことから始まったとありました。
北国の人たちにとって、雪はかいてもかいてもドカドカ降っちゃうやっかいものです。
そんな雪を逆手にとって、子供たちと冬を楽しむ方法を、校長先生は考えたのではないでしょうか。初めて作った雪像は、狸が主人公のぶんぷくちゃがま、だるま太師などだったそうです。
子供たちが作った雪像は大好評!春になるまで、長い冬をひたすら絶えなければならなかった人々にとっては、雪がこんな楽しいものに変身するなんて考えもみなかったんでしょうね。
雪像作りは、すっかり学校の恒例行事になり、ニュースなどでも取り上げられるようになりました。
それを見た当時の板垣札幌市長は、札幌でも雪まつりを開催しようと計画しました。
第1回の雪祭りは中学生が中心になって製作したそうです。
製作した6基の雪像の中に、裸の女性が横たわるセザンヌの像があり、シャイな中学生たちは、セザンヌの胸の部分を作ることができず、そこだけは先生が製作したというエピソードが残っているそうです。
っていうか、昭和10年という時代に中学生が自分たちから裸の女性像を制作しようと考えたのかどうか・・・
もしかして、周りの大人からの要望か??だとしたら、大人たちも、なかなかワルよのう・・・
こうして今では押しも押れぬ札幌の冬の一大行事へと続いてきたわけです。
小樽市立北手宮小学校の坂道を下ったところには、現在も「雪まつり発祥の地」という碑が立っているそうです。
『さっぽろの不思議100』というこの本、札幌市民でも知らないような内容が満載です。