北海道・札幌発・だべさ通信5

おじさんのお見舞いに行くプロジェクト完結

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おじさんのお見舞いに出かけた続きのお話です。
ホテルに泊まった翌朝、婆ちゃんと私達夫婦は、さっそくおじさん宅に出かけました。
おじさんの容態は、あと1年くらいと聞いていたので、ベッドに寝ているのかと思いました。

 

 

けれど、婆ちゃんが来るのをとても楽しみにしていたそうで、ちゃんとイスに腰掛けて、私達を待っていてくれました。
婆ちゃんは「はい、おじゃましますよ」と、ちょびっとよそ行きテンションでおじさんの隣りに腰掛けると、「や〜や元気だったかい」と話しかけました。

 

 

おじさんは随分痩せていました。その顔は、おじさんの兄、つまり死んだ爺ちゃんに、あまりにそっくりです。やっぱり人間て、家族みんな、同じ骨格をしているんだね。
「○×△□=*○・・・・」私にはよく聞き取れないけれど、婆ちゃんは「あ〜あ〜、あそこのヒデちゃんは、あんたと同級生だったのかい」とか言ってます。話しが通じているようです。
「○×△□=*○・・・・」
「あら〜、したらなにかい、同窓会がまた手稲であるのかい」
それからしばらくのあいだ、懐かしい手稲(札幌)の話しに、婆ちゃんとおじさんは話しに花を咲かせました。

 

 

さて、そろそろ おいとまする時間です。
レンタカーは4時までに返さなくてはなりません。おじさんも、疲れて横になりました。
「したらね、わたしゃもう来れないから、あんた札幌に来ればいいっしょ」と婆ちゃんが言うと、おじさんは手を横にふって
「ダメだ・・・」とかすれた声で言いました。
婆ちゃんが立ち上がった時、おばさん(おじさんの奥さん)が「あら?お姉さん(婆ちゃんの事)の靴下へん?」
というので見てみると、婆ちゃんの履いていた左の5本指の靴下の薬指がプラプラしています。中指の部分に足の指を2本入れていたんだね。
おや右もでしょや。
「おら、気がつかなかったもなあ」
靴下の薬指は指が入っていないのでペチャとしてて、そのとなりの指はパンパンです。そんな婆ちゃんの足を見て、みんなニコニコ場がなごみました。ちゃんと楽しいオチをつけるところは、さすがだね。

 

 

帰りはとても穏やかな天気に恵まれたので、飛行機から見える北海道の灯りは宝石箱を散りばめたようです。
灯りがだんだん、大きく広がって見えてくると
婆ちゃんは「だいぶ、高度が下がったな」と余裕です。
「そうだね、帰りは早かったね」
「んだなあ、飛行機は早くていいべよ」
滑走路が近づいてきました。
外の灯りを、じっと見ていた婆ちゃんでしたが、やっぱりイスのひじ宛にギュっとしがみついていました。おわり。

 

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