PR
神の子池からほど近い所に『さくらの滝』という滝があります。
さくらと言っても桜じゃなくて、サクラマスがそ上する滝なのです。
行ってみると、そこは滝というより高い堰堤だね。
もし熊が近所にいても、滝の音とマイナスイオンで気づく事ができないくらいの特別な世界。
その日は前日が雨だったので、普段より水かさが多いのではないかと思いました。
こんなに強い流れだもの、しかも水の量がハンパじゃない。
今日は、ここを超えるなんてムリなんでないかい。
ほらね、今日は、サクラマスはお休みよ。
ムリムリ
もっと水が減らないと、こんな高い堰堤を超えるなて出来るはずがないしょやね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
うわあ〜〜!!今の、確かに魚だよね!!
飛んだ!飛んだわ!
確かに魚影の姿が見えて、滝の下に落ちました。
あんな小さな体で、ここの滝を超えられるはずなんてないのに。
ピョン
うぉ〜〜!お父さん!また飛んだよ!!
でもやっぱり滝は超えられず、はかなくまたまた滝の下。
なして、なしてそんなにがんばるの?
小さな体で、落ちても落ちても、上流を目指そうとするなんて。
”登るのめんどうだからさ、卵生む場所、このへんでいい事にすっか”
なんて事にしてもいいんでないかい。
ああ、なんだか愛おしくなってくるね・・・
ピョン
うぉ〜〜!!また飛んだ!ね、飛んだでしょ!見た?見た?
「あのねお母さん、写真、僕が写してあげっから、お母さん見てなよ」
そ、そうかい悪いね。
カメラを次男にあずけ、なんかこう、胸がキュ〜んとなって、しぶきの中に心を奪われてしまいました。