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北海道開拓の村で見た『蚕種製造所(さんしゅせいぞうしょ)』という所をご紹介します。
いったい『さんしゅせいぞうしょ』とはなんぞや?
ボランティアガイドさんに教えてもらうまで私もわからんかった。
それにはまず、絹(シルク)の糸の事からお話します。
絹(シルク)はカイコガという蛾の幼虫(カイコ)が吐き出すまゆの糸。
北海道には、その絹糸を生産する養蚕農家が、すんごくいっぱいあったそうです。
でも、その養蚕農家さんたちは、成虫のカイコガを飼っていたわけではなくって、卵を仕入れていたんです。
卵を養蚕農家に出荷していた施設、それが『蚕種製造所(さんしゅせいぞうしょ)』です。
さて、蚕種製造所では卵をいっぱい生んでくれる雌のカイコガが欲しいわけです。
まゆのうちに雄雌がわかれば仕事がはかどるもね。
そこで登場したのが、この、雄雌を選り分ける『雄雌鑑別器』。
まゆをこの台に乗せると、雄か雌かがピタリとわかる。
雌の方が大きく重たいので台が下がるという仕組みです。
ガイドさんの話しによると、糸を取るためには、まずまゆを煮ちゃう!つまり蚕は中で死んじゃう。
そのままさますと、お湯の中で糸がほぐれて、糸口を探ることができるそうです。
その長さは、まゆ一個でなんと1500mくらいにもなるんだと。
ちなみに、糸をとらずに、まゆをそのままにしておくと、サナギはまゆの中で羽化をして、殻から出てくるそうです。
カイコガは人間の世界で暮らしているため、羽根があっても飛べず、人にとてもなつくそうです。
北海道開拓の村(札幌市厚別区厚別町小野幌50-1)にある旧田村家北誠館蚕種製造所