北海道・札幌発・だべさ通信5

手稲という名前の石

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『手稲石』という石があります。
手稲にも世界で認められている有名なものはあったのだ。
国際鉱物学会連合でちゃんと認定されている、世界の鉱物の一員です。

 

 

手稲石は、マグマが岩石の割れ目を流れた時にテルルという物質と銅とが変質し・・・・
とまあ、そんなわけで、手稲鉱山で発見された、世界的にもきわめて珍しい鉱物だそうです。
茨城県博物館ニュース

 

 

手稲鉱山は、最盛期には東洋一といわれるほど,金や銀、銅などの鉱物が採れたそうだけど、昭和46年に閉山しました。
私が子どもだった頃は、鉱山が閉山する少し前の時期だったんだね。
今残っているのは、遺跡のようになった鉱山の跡と、”金山(かなやま)”という地域の名前だけです。
だから以前、鉱物の博物館で、自分の町の名前がついた石を見つけたときはプチ感動したもね。

 

 

「鉱山という仕事はね、わりに合わないんですよ」
と、鉱物の先生が言っていました。
「地下を掘って鉱物が空気に触れると、有毒な物質に変わるものがあるのです。
それが雨水などによって川を下ると大変だから、水をきれいにしなくちゃいけない。閉山後も、いつ終わるとも言えない時間を、それに費やすのです」
なるほど、確かに子どもの頃、近所を流れていた川は赤茶色をしていました。

 

 

山の中に眠っていた金や銀や、その他の沢山の鉱物は、私たちの生活を確かに豊かにはしたけど、その引き換えに、今でも当時のキズ跡を洗浄し続けなくてはいけないのですね。
手稲石の青い色は、本当は、地上には現れてはいけない色だったのかもしれない。
手稲鉱山が閉山した今となっては、手稲石はさらに貴重な石と言えるべさ。

 

 

上の写真は、先日、北大の博物館で見つけた手稲石。
下は、西区にある石の博物館で見た手稲石です。

 

 

 

 

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