北海道・札幌発・だべさ通信5

知らずに灯りが灯るワケ

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「母さん、玄関の電気が消えねえ!」婆ちゃんが私を呼びました。
「どうしたの?」
「玄関の電気が何やっても消えねえんだ、だからオラはこういうものは おっかなくてイヤだもな」
婆ちゃんは、ちょっとイライラしていて、大きな声で言いました。

 

 

「玄関の電気ってどこ?」
「外よ、ほれついてるべ?!」
でも、外玄関の電気は消えています。
いくら『消えてるよ』と言っても納得しない様子なので、婆ちゃんを呼んで、
「こっちに来てごらんよ、ほらね」と指をさしました。
「んだなあ、さっきはついていたんだよ」と不機嫌そうです。

 

 

どうして、外玄関の電気がついていると勘違いしたんだろう・・・と外を見ていたとき、パッと灯りがつきました。
あれ?なしてついたんだべ!
振り返ると、スイッチの所に婆ちゃんの手のひらが!
あらら。

 

 

婆ちゃんはこのところ足が弱っているので、茶の間からトイレに行く時には壁にすがって歩きます。
トイレまでは玄関のフロアを通るので、そのときスイッチを触わっちゃうので電気がつくのだという事がわかりました。
ふたたび茶の間に戻るときに、またまた偶然にもスイッチに触れると電気が消える。
きっと無意識のうちに、つけたり消したりしていたんだね。
どうりで最近、外玄関の灯りがよくついていたわけだ。

 

 

「あのね婆ちゃん、ほらココねスイッチでしょ、こうやって触っちゃうと電気つくわけ、ね」
「オラ電気つけてないぞ」
確かに。つけたつもりはなくても、ついちゃうんだなこれが。

 

 

「また知らないうちに電気がついても、しばらくすればきっと消えるよ」
「そうかあ」
私の適当な返答に、婆ちゃんは納得がいかない様子でした。
でも、時には適当なほうが都合がいい事ってのも、世の中にはあるものです。

 

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