北海道・札幌発・だべさ通信5

銀盤のステージ 広島風お好み焼きピックアップ

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せいちゃんが忘年会と称して、私達夫婦をおすすめのお店に案内してくれました。
せいちゃんは亡き兄の親友で、私がこの歳になっても、時々こうして誘ってくれます。
結局3軒も行ってきました。

 

 

最初の店は、広島風のお好み焼き屋さんでした。
L時型の大きな鉄板がピカピカ光って天井を映し出しています。
「ご主人、おすすめを頼むわ」とせいちゃんが言うと
「それじゃ、別々のもんを作りますから、ケンカして食べて下さい」だって。
そうだねそうだね!
お店のご主人は、小麦粉のタネを薄く伸ばすと、その隣りにてんこ盛りのキャベツの山を3つ作りました。
そして銀盤のショーは始まりました。

 

 

 

 

ただただ、華麗な腕さばきに見とれるばかり。たくさん修行されたんですね。

「僕はキャベツが好きでしてね、広島に行って、何軒ものお好み焼き屋を回ってたんですよ。皿洗いもさせてもらいました。するとね、どこの店でも扱っているのがキリンビールなんで、どうしてか聞いたんです。店の旦那が言うには ”キリンビールの工場があるからさ。キャベツだって卵だって、みんな地元を使うのさ。それがみんなのためになる”と言うんです。僕の聞いたお好み焼き屋の主人は、みんな同じような事を言いましてね。広島のお好み焼き屋では、30年以上も前から地産地消をやってたわけですよ」

 

 

そうなのか。それで広島風のお好み焼きLOVEになったんだね。
ご主人の両手が焼きそばを踊らせて、バラ肉やチーズ、イカ天を降らせ、時々キャベツに宙を舞わせるうというウルトラE難度の技を、いとも簡単にやって見せました。もうそれだけで目のごちそうです。

 

 

 

 

「はいできましたよ、どうぞ」
広島風お好み焼きは、キャベツがいっぱいでホクホクしてて、やみつきになりそうな美味しさでした。
それに、いいお話も聞けて、なんだか心まで暖かくなりました。

 

 

「どうです?味は」
とご主人が聞くので
「はい、ほ〜んと美味しいです。それに、広島に行ってみたくなりました。ここのお好み焼きはタダもんじゃないですね」
と言うと、ご主人はちょっとニンマリして言いました。
「タダじゃないですよ。お代はちゃんと頂きますから」
プハ〜・・・最後の最後で着地が決まった。楽しかったね。
「じゃ、次の店いくよ〜」
はいはい

 

札幌市中央区南二条西13-318-5
【広島風お好み焼きピックアップ】11:30~21:00(閉店22:00)

 

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