林の中で出会ったおじさんは、カメラを片手に、しゃがんで何かを写しています。
おじさんが立ち上がったところで、
『あの、何か、珍しいものでもあるんですか?』と、ズウズウしく聞いてみました。
「え?、ああ、いえいえ、ヒトリシズカは咲いてますか?」
白い可憐な花を咲かせるヒトリシズカという花は、先日まで林のあちこちに咲いていましたが、今はもう時期が終わっています。
『花はもう終わっているんですよ』
「あ、そうなんですか」
おじさんは、ちょっとがっかりした様子でしたが、
「あの、ここにはよく来るんですか?」と訪ねてきたので、
『ええ、家が近くなものでよく散歩に・・』と答えました。
「あの、もしかして、ブログやってません?」
『はい、やってます』
「ここの公園の花とかリスとか載せてません?」
『は、はい、載せてます』
「ぼく、見てるんですよ、ブログ」
『え〜!』
おじさんは、ありがたいことに、私のブログを見て下さっているとのことでした。
後にも先にも、偶然出会った人に ”ブログ見てます” と言われたのは生まれて始めて。
こういう時の顔は、いったいどういう顔をすればいいの??
”化けの皮がはがれちゃあー仕方がない。ほれ、こんなババアよ。”
と、自分をさらけ出すか、それとも、
”あら、そ、そうなんですか・・ほほ、ほほほほ・・・・・”と、化けの皮をかぶり続けるか。
いえいえ、いつもの自分意外、代わりようがございません。
おじさんは、アセる私の気持ちとは裏腹に、私が知らなかった花の名前を教えてくれました。
それが、この花。
ピレネーフウロというそうです。
ウィキペディアによると、”日本に帰化した花で、札幌市と小樽市でのみ定着が報告されている”ということでした。
今のところは、まだ札幌と小樽だけだったのね。
公園のみならず、近所の家の回りなど、そこいらへんに雑草のごとく咲いているから、てーっきり何処にでも咲く雑草だとばかり思っていました。
ピレネーフウロは、ハート形の花弁が5枚の花で大きさは1センチくらい。
背の高さは30センチ以上のものもあって、近所の家の壁ぎわなんかには、もしゃもしゃ生えていました。
このままきっと、生息範囲を広げていくのではないでしょうか。
名前を教えてくれたおじさん、ありがとうございました。
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