北海道・札幌発・だべさ通信5

バッタ塚は足をくすぐられた集団トノサマバッタの塚だった

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『バッタ塚』というところがあります。
我が家(札幌市手稲区)から車で10分くらいの所の、海が間近にある手稲山口地区という所です。

 

バッタの軍団は 普通のトノサマバッタだった

 

明治の頃、十勝地方で大発生したバッタの大軍が、札幌までやってきた事があったそうです。
空はバッタで真っ黒になって、大事に育てた農作物をいっぺんに食い荒らしてしまいました。
そこで人々は、バッタの卵を集めて砂地であるこの山口の土に埋め、供養しました。それがバッタ塚です。
のちの研究で、バッタの襲撃がなくなったのはバッタの卵を埋めた事が大きな要因ではなく、自然に終息したからではないかと思われています。

 

 

 

実はこの襲撃バッタは何を隠そう、普通の殿様バッタ達なんです!それを知ったのは、数年前に見た北海道新聞の記事でした。
日照り続きで食料がなくなると、殿様バッタ達は、少ない餌のある所に集中して卵を産むそうです。
生まれた子供の時もまだ食料難だと、また同じ事をくり返す。

 

 
そうしているうちに、ピョンピョン跳ねる体から、長距離を飛べる体に変化する。
体の色は黒くなり、性格も凶暴化、町から町へと襲いかかる、それはまさに仮面ライダーのショッカーみたいな集団に変化するというのです!
いつもはかわいい殿様バッタが、まるで催眠術にでもかかったかのように襲撃集団バッタになるなんて、本当にテレビの世界みたいだよね。

 

 

後ろ足をこちょばすと凶暴になる

 

 

さて、昨日のNHKのテレビのによると、普通のバッタがショッカーに、いや襲撃集団バッタになるためには、『ある行為が行われる』というのです。
それは・・・・・ん、ん、

それは・・・・・・ん、ん、ん、

テレビに身を乗り出しちゃう。

 

『後ろ足をくすぐる事なんです』
は、はあ???後ろ足をくすぐる????
後ろ足を こちょばす ってかい。
※『こちょばす』 = 『くすぐる』という北海道の方言。

 

 

一瞬、どってんこいてしまいましたが(驚きましたが)つまりはこうです。
餌がなくなったバッタ達は追いやられ、少ない食料のある所に集まり、しだいに混雑し始める。
するとほら、くっつきあって足が触れる・・・・・
その刺激によって増え始めたセロトニンという物質が『集団になって畑を襲うのじゃ〜〜〜』と殿様バッタにインプットさせてしまう。

それがバッタの体をショッカーに変身・・いや変態させる正体だったのです。
ちなみに、餌が十分な環境に戻れば、襲撃バッタはまた、普通のバッタに戻るそうです。

 

 

 

 

今はゴミ処理場の傍の草むらに、きれいに整備されてあるけれど、私が子どもの頃は、もっと草がボウボウだったような気がする。

手稲山口は、海が近いこともあって砂地です。
夏は、札幌で一番気温が高くなるところ。
私が子どもの頃は、このあたりはみんなスイカ畑。その名も『山口スイカ』という名前でした。
それからメロンもどんどん作られるようになったのですが、『山口スイカ』という名前は山口県の意味と紛らわしいという事になったようで、名前を『さっぽろスイカ』に改めました。

現在、山口地区ではみやこカボチャの栽培が盛んに行なわれるようになり、今では『大浜みやこ』というブランドで、全国に高級カボチャとして広まっています。
『大浜』とは、この先の海岸の以前の名前で、現在のドリームビーチの事です。
私たちは、今だに大浜って言っちゃうけどね。

バッタ塚は、ここに入植した山口県人の開拓の証でもあるのです。

 

 

 

 

北海道札幌市手稲区手稲山口324-308

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