北海道・札幌発・だべさ通信5

がんばる!登別温泉の鬼達

Pocket

PR

 

登別温泉街は、鬼が仕切っている。

昔の温泉場といえば、湯治の場合は別として、多くは男性優先の娯楽場所であった。
登別温泉も、50 年ほど前に来たときには、ストリップ劇場の大きな看板が夜になるとまあチカチカと眩しかった。
あまりの迫力に、幼い私は目のやり場に困るどころか、「ストリップってなに?」と読みやすい文字だもんだから素直に親に聞いちゃったもんだ。

 

 

しかし時代の流れとともに、いつしかその看板はなくなり、今ではどこのホテルでも、『レディース特典!』のような、女性に嬉しいプランが色々登場している。

 

 

昔の男性たちの娯楽といえば単純だったが、今や温泉に来る半数の客は感受性の様々な女性たちである。
しかも彼女達は家の財布を握っている。
見た目、雰囲気、ホテルの居心地、彼女たちは、それぞれの価値観を複雑に絡み合わせて、温泉地の心地よさを感じるのだ。
鬼達は女心の難しさを痛感しながら、おもてなしのあり方に試行錯誤している。

 

 

さらにここにきて、外国人観光客の増加。
鬼達が、さらなぬおもてなしのため、はっちゃきで登別温泉を盛り上げている事は言うまでもない。

 

 

毎日、鬼の親分みずからが温泉街を見回りに出かける。

例えばこちら、閻魔堂(えんまどう)。
決まった時間になるとからくりが動いて、そこにいる人を驚かせる。
鬼の親分は、閻魔堂の担当の鬼に聞いてみる。

 

 

”どうかな、観光客は来てるかな?”
「ははー、今日も子どもを二人泣かせてやりました」
”ばっかもん!喜ばせなあかん!ここは温泉地じゃ!母親たちが困るだろ”
「ははー<(_ _)>」

閻魔大王

 

 

閻魔大王

 

 

”おい、みやげ物屋。どうだ売れあんばいは?”
土産物店の人間も、実は鬼の化身である。
「はい親分、今日も外国人と思われる団体がいっぱい買って行きやした」
”そうかそうか、けっぱれや”
「ありがたきお言葉・・・」

登別温泉

 

 

登別温泉

 

 

”誰だ!こんなところにこん棒を忘れていったヤツは、あとで説教せないかんな”

登別温泉

 

 

”湯かけ鬼像よ、今日の人出は多いか?”
「ぼちぼちでござります」

登別温泉

 

 

登別温泉

 

 

”ほんとか?ちゃんと数えているのか?おい、お前達、湯かけ鬼像がちゃんと仕事しているか見はっておれ”
「へい、親分。おまかせくだせい」

登別温泉

 

 

”お前達はいつも仲がいいのお。しっかり客を喜ばすのじゃ”
「はい、お任せ下さいませ」

鬼の像

 

 

”おい、合格祈願鬼、今日の賽銭はどんなあんばいじゃ”
「それがなかなか・・」
”お前は鬼の中で一番頭がいいんだべさ、もっと若いもんが来るように知恵を絞らんか!”
「ははー<(_ _)>」」

登別温泉 

 

 

”もっと温泉客を増やさないといかんな。バスの便数が増えたらいいんじゃが・・・”

登別温泉 

 

 

間欠泉の様子も見にいかねば。
”おい小僧、どうじゃ客のあんばいは”
「はい親分、つい先ほどまで、団体様に大反響でございました」

登別温泉 

 

 

登別温泉 

 

 

”そうかそうか。間欠泉もドッドッドッドと、鬼太鼓のいい音をだしておる。この調子でちゃんと、おもてなしをするのじゃ”

間欠泉

 

 

登別温泉 

 

 

「ははー。親分、そういえば外国の団体さまたち、親分の祠の方へ歩いていきやした。もしかしたら、かっこいい親分と、記念の写真を撮りたいのかもしれませぬ。なんせ、ここでもパッシャパッシャと、こん棒のように長い棒つきのカメラで写真を撮りまくっておりましたし」
”なぬ!それは先回りをねば、しっかり仕事せーよ”
「ははー」

鬼

 

 

鬼

 

 

『ワーオ、コノオニ、メッチャ カワイイ〜!シャシントッテトッテ!』
”・ ・ ・ ”

登別温泉 

面白かったらポチっとね。


人気ブログランキングへスポンサーPR



Pocket

Leave a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA