北海道・札幌発・だべさ通信5

今度は新しいご主人に

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それは、車に乗って帰宅する途中でした。
急に、「あ、兄ちゃんの車だ!」と旦那さんが叫びました。
指差す方向をみると、そこには確かに、つい先日まで私達と一緒に暮らしていた長男の赤いパジェロの姿がありました。
並べられた数台の中古車の一番左側に、ピカピカにされて展示されています。あの頃のパジェロとは別人みたい。

 

 

いつも、この旦那さんのデリカと、長男の赤いパジェロが並んでいたのが我が家のスタイルだったけど、
ついひと月ほど前、とうとうパジェロは引退、旦那さんの車の隣りには、新しい相棒がやってきたのでした。

 

 

パジェロのフロントガラスの向こう側には、35万円の札が付けられています。
そうか、あんたは35万なのか。
私達が目の前を通り過ぎたのを知ってか知らずか、どこか悲しげで、不安そうな顔をしているように見えました。車なのに。

 

 

早く次のご主人様が見つかるといいね。
きっと、あなたを大事にしてくれます。さようなら。
デリカは旦那さんにあやつられ、無事に我が家に到着です。
あら、小雨?
デリカのライトに水滴が。もしかして、それってお別れの涙かな。

 

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6 Comments

  1. 手稲っ娘

    そうなんですよね、たかが車、でも長年共に暮らした家族なんですもの!その気持ち私も何度も味わいました。
    楽しい時も、仕事で遅くなって疲れた時もいつも自分を待っていてくれる愛車。
    職場の駐車場にぽつんと一台だけあったりすると『ごめんね~ありがとう♪』って声をかけちゃったりね(笑)
    そんなに可愛い割に洗車もお手入れもズボラなのは反省(>_<) それでも文句言わずに快調に走ってくれる相棒、情が湧きますよね。 早く新しい家族に出会えて、大切にされますように。

    Reply
  2. すみれ

    涙ポロリ・・・・ぽぷらさんロマンチスト?笑
    パジェロかぁー?息子さん アウトドア派だったんじゃ?
    アクティブに行動? 日々大活躍だった事でしょうね
    去年お世話になった 庭師のおじいちゃん〔80歳〕の愛車は?
    30年乗り続けているそうです
    あちこちガタがきていて・・・ガムテープでとめていたり
    色が似ているけど ちょっと違う色のペンキでキズを塗りつけていたりと なんか1つ1つのキズやヘコミも 私から見ても愛着が漂っているように見えてきます
    これが 唯一の相棒なんでしょうね 長年連れ添った?〔この道ひと筋60年以上とか?〕人から見たら笑われるのかも知れませんが?
    〔私は笑ったりしません〕きっと手放せないわけ?わかります 笑
    車って ほんと通勤や買い物 ドライブ 実家へ帰る移動にも助かる必需品ですね 
    とにもかくにも手放した思いを汲み取ってくれるような人が又・・
    愛車に乗ってくれるといいなぁと思いますネ

    Reply
  3. 片思い

    いつもながら表現・描写の素晴らしさに感嘆しております
    小生にも車の思い出ありました
    会社が左前となり、社員あげて、車セールス出向した時期のことです
    東京で納車するときの下取り車へご家族の方が、愛車へお別れの清酒をかけてました
    可愛がられていたのだな シュンとなりました

    Reply
  4. ぽぷら

    手稲っ娘 さんへ
    こんにちは。
    『ごめんね~ありがとう♪』って気持ちわかります。
    相手は車だけど、気持ちが入ってしまいますね。
    私もそんな気持ちでした。
    大切にしてくれる人が買ってくれるといいなと思います。

    Reply
  5. ぽぷら

    すみれ さんへ
    庭師のおじいちゃんの気持ちわかりますね。
    おじいちゃんにとって、人生の一部ですもんね。
    ご高齢のおじいちゃんと愛車、共に、最後まで相棒であってほしいなあと思いました。

    Reply
  6. ぽぷら

    片思いさんへ
    そうですか。お別れに清酒を差し上げるなんて。
    そのご家族は、本当に大切にされていたんですね。
    物に対しても心を通わすという、物を大切にする気持ちは、とても大事だと思います。

    Reply

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