北海道・札幌発・だべさ通信5

台風が日本列島を通る理由は日本列島がここにあるから

台風進路
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「今朝の空、すごかったぞ」
朝まで起きていた旦那さんが、朝日の写真を見せてくれました。

おお〜ホントだすんごいね。
散々暴れた台風5号は、低気圧に変わってそろそろ北海道にやってきたようです。

2017年8月の手稲の朝日

 

台風5号は日本列島をなめるように北上しては、各地に被害を残していますね。
台風の進路は列島の南から北上し、そのまま陸の方に行くのかと思いきや、九州あたりで日本列島(東側)に進路をググっと変え、今度は日本列島に沿って北上する。なして変えちゃうの?

それは日本が地球上のココにあるがあるがゆえの運命らしい。

 

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■  台風がまっすぐ進めないのは貿易風、偏西風、太平洋高気圧のせい


頭の中に地球儀の日本列島を想像してみて下さい。

赤道の上の空には西(大陸側)に向かってに吹く貿易風(←←←←)、そこから北に上がり、日本列島の空には、逆に東(海)に向かって吹く偏西風(へんせいふう)(→→→→)が帯のように流れています。

 

 

さて、日本にやってくる台風は赤道の北側にできた台風です。
この台風は北に流れ始めます。
北に進む台風だけど、赤道あたりの上空のは西に流れる貿易風(←←←←)が吹いているので、台風は西に流されなが進みます。

 

 

ところが、ちょど日本列島の南あたりに来たところで、今度は逆に東に吹いている偏西風(→→→→)にグググ~~っ押され、流されるようになったんです。
このあたりがちょうど沖縄から九州、四国あたり。
台風の進路地図でよく見る、あのカーブがそれそれ。

 

 

今度は東に流され始めた台風は、海の方に行っちゃうのかあ・・・と思ったら、ここからが更なる追い打ち!
太平洋には太平洋高気圧という、空気がググっと下に押される下降気流の固まりがあったのです。
東に流されるはずの台風は、この太平洋高気圧で押されてしまい、すんなり通り抜けることができない!
どうするどうする・・・・・と、台風が踏ん張っているのが本州あたり。
この進路こそが、日本列島の空で起きていることだったのです。

 

 

最初は西に流され、日本の南側あたりで今度は東、そしたら次は太平洋高気圧で足踏み状態。
日本列島は、地球のこの場所にある限り、こういう運命をたどらなくてはならないのであった。ガガーン・・

 

 

■ 台風が日本にもたらしてくれる恵み


日本人は太古の昔から、いったいどれだけの数の台風を受け入れ続けてきたんでしょう。

数十年、数百年に一度という災害を、はるか昔には何度も経験していることは、歴史の資料や地質などからもわかっているようですね。

 

でも逆に、台風の大雨によって大量の水を蓄えることができるのも事実。
地面にしみた水は、木の根や草、苔などによって、水をしみ込ませたスポンジのように水を蓄え、緑を豊かにしてくれて、もちろんダムにもいっぱい水を貯めてくれる。
それに、強い風が吹くことで海の中がかまかされるので(かきまぜられるので)、新しい酸素が海中に行き渡り、生き物たちもリフレッシュするんですと。

 

 

その豊かさによって、日本は緑豊かな木の国になり、海の恵みを得ているわけです。
台風は、日本列島をリセットしている立役者なのかもしれないです。
そうは言ってもさ、ものには限度っちゅうもんがあるしょやね。
そこんところ、台風に誰か言ってやってくれない?

 


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