数日前の夜、眠れなくて布団の中でゴロゴロしていました。いっそのこと起きちゃおうかとも思いましたが、窓の下からコオロギの心地よい声が聞こえていたもので、あ〜いい声だいい声だと心の中で褒めながらウトウトしていました。
それからしばらくして午前2時になるところ。相変わらず窓の外ではコオロギが鳴いています。
いい声だいねえ・・・・ 聞こえてくる方向も大きさもさっきと同じコオロギのようです。
その恋の歌は私の為に歌ってくれているのだと思えばいっそう心地よくなるというものだね。
キュルキュルキュル・・・・・・キュルキュルキュル
ウトウトしながら朝の4時頃、コオロギはまだ鳴いています。
一晩にそんなに羽をこすり合わせて、あんた体がもつのかい?
他人事・・あいや、他虫事ながら気になりましたが結局そのコオロギは、明け方まで私の子守をしてくれました。
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コオロギは3種類の鳴き方を使い分ける
子守唄を聞かせてくれたコオロギのことをちょっと調べてみました。鳴くのはのはオスだけで、彼らは3種類の鳴き声を使い分けるそうです。
1つめは別のオスが現れた時に威嚇する鳴き方、2つめはメスを誘う鳴き方、そして最後はメスが現れた時の口説きの歌だそうです。
恋の歌を歌い続けて、はたしてそこにメスが現れたなら、オスのコオロギは少しずつ場所を変えながら ”こっちこっち” と今度は口説きの歌を歌いながら少しづつ移動するんだとか。
ということは、このオスのコオロギにはとうとうメスは現れず、結局、私のために一晩中付き合ってくれたことになるのかな?
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コオロギの鳴くで気温を知る
コオロギの鳴き方で気温がわかるという面白いことを知りました。
それには、コオロギが変温動物であることが大きく関わっているそうです。
人間は、寒くなっても暑くなっても自身の体で体温を調節することができますよね。でもコオロギにはそんな機能は備わっていないので、気温が高い時には沢山歌が歌えるけれど、気温が下がると寒くて歌いずらくなるそうです。
15秒間に何回鳴くのかを測ってみよう。もし46回鳴いたら外の気温は30度。28回なら20度。19回なら15度だそうです。気温とコオロギの鳴く回数には方程式があるんですね。
あの日の晩は暑い日だったから、コオロギはきっと頑張って沢山鳴いていたんだと思う。
私のために一生懸命鳴いてもらって悪かったね。でもありがとうね。
どうか今頃は、いいお嫁さんが見つかっていますように。
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