北海道・札幌発・だべさ通信5

婆ちゃんの納骨を済ませました

Pocket

婆ちゃんの納骨を済ませました。お墓は札幌にあります。
昨日は朝から雨が降ったり止んだりだったもので、旦那さんが草刈りをしたお墓までの踏み分け道も、足元が所々ぬかるほどでした。
濡れた石段はピカピカ光って、滑らないようにと まだら模様をこんなにしっかり見たのは初めてかもしれないです。

 

遠くから運動会の放送が聞こえてきました。
そうか運動会やってるんだ。
雨で一日延期になっていたんだもね。きっとグラウンドも濡れて大変だべね・・・・・・
”12時に僧侶がお墓に到着する前には、お墓の中に骨を納めておいて下さい”
とのお寺からのお話で、身内や親戚の叔母さまたちが集まったのが11時半を過ぎた頃。
石屋さんが墓石の中央の石をずらすと中は土間の空洞になっていて、手前には、爺ちゃんと思われる白い骨がありました。
準備ができたところで、石屋さんが白い ”さらし” でできた幅広の納骨袋を広げました。
「両端を持っていただけますか?」
はい・・
旦那さんと私が袋の両端を持って広げると、その中に石屋さんが骨を移しました。
それから袋の出口をクルクルと折り畳んでから白いベルト状のひもを袋の底から上げて上でしばります。
「結び方は自由ですので結んで下さい。袋は ”さらし” でできているので、半年もすれば自然に返りはじめると思います」

 

 

私が蝶々結びにしたあと、”さらし” の袋に入った婆ちゃんは、爺ちゃんの奥に置かれました。
この時、骨箱に一緒に入っていた『血脈(”けちみゃく”と読むそうです)』と書かれた書き物も一緒に入れました。
(骨箱には他に埋葬許可書も入っていて、後日、役所に提出)
『血脈』とは、” 仏様から弟子、そのまた弟子へと受け次がれてきた証 ” という意味のもだそうです。

 

 

納骨の形式も色々あるようで、旦那さんの話しによると、本州の親戚のおじさんのお墓は骨箱のまま収納するようになっていたとか。
他にも、袋に入れず骨をそのまま土の上に置いて土に返すという形式もあるそうです。

 

 

婆ちゃんをお墓に納めて、ずらしていた墓石の石を元に戻し、供物をあげていたところに、ちょうどお坊さまが到着しました。
お経をあげて頂いて、お参りをして無事終了です。
あとは、自宅で簡単な会食となりました。

 

地方の習慣や宗派などによって、また考え方やしきたりも色々あると思いますが、北海道の場合は合理的に済ませる場合が多いかと思います。
石屋さんの話で印象的だったのが「最近では、お坊さまには頼まずに、家族だけでの納骨が半分くらいですかねえ」と言っていたことでした。

 

 

お墓を守る人は、必ずしも同じ名字とは限らなくなり、墓石に刻まれる文字も、○○家ではなく、『愛』とか『永遠』などの名字にとらわれない文字が目につくようになりました。
それから訪れる人もいない無縁仏や墓じまいをしたあとの更地も増えたかな。
一生をその地で暮らした昔とは違い、現代は日本中のあちこちに家族がいます。
簡単にお墓参りができる時代ではなくなりました。
それに、子どもの数も少ないから、一人っ子同士の結婚ともなれば、お墓を背負う肩の荷が重いね。
家系を重んじ一族が生き続けた証が、子孫達にとっての足かせになってしまうこともある。
お墓ってなんだろう・・・・

 

それはこの先の時代の流れが決めていくことなのでしょう。
とりあえず、婆ちゃんは今ごろ、「やーや、やっと来たわ」
と、爺ちゃんと話していることでしょう。

 

 

 


人気ブログランキングに登録中

スポンサーPR



Pocket

Leave a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA