北海道・札幌発・だべさ通信5

舞った 柳の舞

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それは外出から戻った時でした。
「さっき、婆さんのところに、『着いた』と電話があったらしいぞ」と旦那さんが言いました。
え!でも、岩手からお客様が来るのは確か明日だったはず。
「婆さんの事だから、あやふやに聞いてたんだべさ。もし、今フェリーで苫小牧に着いたという事だったら、ここに到着するのはあと1時間後だな」
1時間!!
そりゃ大変だ、急いで買い出しに行かなくっちゃ。

 

 

流星2号(マイ自転車)よ、行くぜ!
こいでるエンジン全開、踏んでるモーター高回転、はっちゃきモードに切り替えて、風を切りました。
えーと、とにかく早くできる献立を・・・お刺身、お漬け物、柳の舞(魚の名前)は煮付けにしよう、おひたし、サラダ・・・あと次の日のもの。
よっしゃ、これだけ買ってレジをピッピと通過して、戻るぜ流星号!
あら?家の前に知らない車。という事は・・・もう来てるっしょ。
さっき”着いた”と言ったのは、手稲に着いたって事だったのだ!

 

 

汗をふきふきお茶を出して、「いらっしゃいませ。ほほほ・・」
「いやいや、どうもどうも、ぼっぽり来たっちゃ~~(いきなり来ました)」
「どうぞ休んでくださいね」なんて言ってから台所に立ち、それからガスコンロはフル回転。
アレしてコレして、お鍋の火は小さくして、キャベツを切って・・・・味付けバッチリここまでは完璧だ。
ん?この匂いは・・・・煮魚の焦げた匂いがします・・・危ない!コンロのガズをパチ!

 
魚をそっと持ち上げたら・・・、ちょびっと焦げついた皮の部分の身がこぼれました。あら・・と思ったその瞬間、無情にも柳の舞(魚)はクルリとお鍋の中で半回転。
うぉ~!柳の舞がこんな所で舞ってどうすんの!

 

 

かくして、大皿の上には半回転した柳の舞いが、痛々しい姿で登場したのでありました。
どんまい、明日があるさ。

 


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