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景子が電話をかけてくるなり「もしもし、あんた、ピータン食べた?」と聞いてきました。
昨年,横浜の中華街でピータンを見つけて、私につられて景子も買ったものでした。
「もちろん食べたよ。でも、全部食べちゃうのがいたましかった”もったいなかった”からさ、一個だけ、まだ冷蔵庫に入れてあるもんね」
お店のご主人によると、冷蔵庫に入れておけば半年は大丈夫だそうです。
私が去年の12月に買ったピータンの賞味期限は、12.07.30となっていました。
景子は「え〜!食べたの?!私だめだわ、とってもあの匂いとゼラチンみたいなブヨブヨが耐えられないもの」なんて言う。
あらあ、あのえぐさがいいのにねえ。
= ピータンの袋に書いてあった説明書 =
ぴーたん(青島皮蛋)
ぴーたんは、あひるの卵を調味液につけこんだ加工卵です。
卵白は黒く透明感のあるゼラチン状で、卵黄は半熟よりやや固めです。
泥を落とし、殻をむき、洗ってお召し上がり下さい。
ピータンの作り方は、特殊な泥とモミ殻を混ぜたものにアヒルの卵を包み、それをかめに入れて熟成させるのだとか。
一ヶ月あまりも熟成させると、しだいに白身はゼラチンのようになり、黄身は青っぽくなって、あの独特なえぐみと味わいのあるピータンになるのだそうです。
たしかに、私も最初見た時にはウォ!って思ったよ。
だけども一回食べたらそれがあんた、もうやみつき。
私はそれより、イナゴの佃煮をパクパク食べる景子の方が信じがたいわよ。
あのバッタお腹の膨らみ、爪楊枝のような足の先、うらめしそうに見上げるおめめ、ダメダメ、バッタの方がムリってもんよ。
残しておいた最後の1個、食べよっかな。
冷蔵庫の奥にしまっておいた最後のピータン。
普通の卵(Lサイズ)と比べてお皿に置いてみました。
回りの土をポロポロ落とすと、青っぽいアヒルの卵が現れました。
その殻を割ると、今度は白身が黒いゼラチンみたいになった卵が現れました。
黄身はしっとり半生っぽいね。
どれどれ一口・・・ウウ・・この臭さがたまんない。
イナゴは景子にまかせて、やっぱし私はこっちでしょ。
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