札幌の日中の気温は、最高で午後1時ころのプラス3.3度でしたが、今朝8時の気温はマイナス5,3度だったそうです。
今夜もシバれそうですよ。
この町、札幌の手稲には『星置』という地域があって、そこに流れる川の名前も星置川。
小学生の頃、何度も遊んだこの星置川にも、不思議なお話があるそうなので、ご紹介します。
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それはむかしむかしの、ある夜のことでございます。
空から、一筋の光線を描いて、流れ星が川めがけて落ちてきました。
その衝撃は凄まじく、地面は陥没、川には大きなくぼみができてしまったもので、その落差が滝になってしまいました。
このころから、人々はこの川のことを『星置川』、衝撃でできた滝を『星置の滝』と呼ぶようになったのです。
さて、明治25年1月13日はものすごく寒い日で、星置川は一面 氷に覆われてしまいました。
その日の午後1時頃のことでした。
急に川の氷が割れたかと思うと、2匹の黒い大蛇がニョキっと顔を出しました。
ヘビ達は氷から這い上がるやいなや、急いで海の方向へと行ってしまいました。
その様子を間近で見ていた星置の人達は、ヘビたちのあまりの大きさに仰天!
大蛇の全長は5、6メートルはあり、胴回りは33センチ以上あったと言います。
え、そんなに?!
ま、とにかく、大蛇だったのです。
人々は『あのヘビ達はきっと滝の沢の主に違い』ないと言い、星置の滝の傍に祠(ほこら)を建てました。
するとそこに、今度は白いヘビが住み着くようになりました。
白ヘビはそれからしらばくの間は住んでいたそうですが、それからはしだいに人々の記憶から消えていったとさ。
おわり 『稲穂・金山 よもやま話 第三集』に出ていたお話より。
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大スペクタクルな流れ星衝突のお話といい、胴回り33センチ以上の大蛇といい・・・・・
なななんとも感想に困る地元民でございます。
なぜ『33センチ以上』などいう、細かくて鋭い数字がでてきたのでしょうか。
きっとね、昔はセンチではなく尺貫法。
1尺(約30.30cm)という単位が、たとえになりやすいので
『1尺以上はあったんでないかい!』っていう長さが、この数字になったのかもしれないですね。
人々にとって、自然は神秘的であったり恐怖であったりするがゆえに、想像力がかき立てられ、不思議な世界へといざなわれていくのかもしれません。
キラリと見えた流れ星が星置川に落ちるように見えたのかもしれないし、氷の割れめから顔を出したウナギのようなカラスヘビかアオダイショウが、恐怖におののく人の目には胴体が1尺以上の大蛇に見えたのかもしれない。
さらに意地悪な考え方をすると、『逃がした魚はおおきかった』的な話の流れが、いつしか雪だるまのように大きくなって、隕石の衝突にまで発展したのかもしれません。
そんな人間達のザワザワをよそに、星置の滝はいつもと変わらない姿を見せているはずです。
でも私は密かに願っている。
いつしかこの滝のあたりで、隕石のぶつかった痕跡が見つかるかもしれないということを。
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