北海道の人なら誰でも知っている、冬の使者、雪虫。
たった1週間〜10日くらいの間、まるで雪が降っているかのように飛び交うことは、北海道民なら誰でも知ってる。
でもね、それ意外の時はどーしているの?
その姿と暮らしを、先日のテレビ『NHKダーウィンが来た!』で初めて知りました。
雪虫は、世代を変えるごとに、姿、かたちを七変化。
最後は蟻の巣から飛び立っていくんですよ。
忘れないうちに、書いていかなくっちゃ。
■ 1番目の雪虫の役目
初冬に飛ぶ、白いフワフワの雪虫を『1番雪虫』とする。
彼らの本名は『トドノネオオワタムシ』。
現れるのは、初雪の降る、2~4週間くらい前です。
彼らの寿命はたったの1週間ほど。
人に触れただけでも死んじゃうか弱い1番雪虫たちは、ふわふわと漂っているように見えるけれどもそうじゃない。
実は、ヤチダモやアオダモ、ハシドイなの木を目指して飛んでいるのです。
食事よりも大事な目的を果たすため、1番雪虫たちには、もともと口は必要ないそうです。
そして、ヤチダモやアオダモ、ハシドイなどにたどり着くことができた者は、そこで赤ちゃん(2番目の雪虫)を生む。
(ヤチダモの冬芽)
■ 2番目の雪虫の役目
2番目の雪虫は、白いフフワフワの『1番雪虫』とはまったく違うアブラムシの姿。
オレンジのメスと、緑のオスの赤ちゃんは、10日ほどで大人になり、今度は卵を生みます。
卵を産み終えると、初雪が降る。
雪虫は季節を先読みして、雪が降る前に、卵を産み終える計算をしているそうです。
■ 3番目の雪虫の役目
卵で冬を越した3番雪虫。
春になって孵化した姿は、おお!ちょっとだけ白いフワフワが付いている!
でも、彼らの役目は、栄養の豊富なヤチダモなどの樹液をいっぱい吸う事なのだ。
それから赤ちゃん(4番目の雪虫)を産む。
■ 4番目の雪虫の役目
夏に生まれた『4番雪虫』たち。
彼らの体には白いフカフカが付いていて、まるで初冬の1番雪虫に似ています。
でも、集団にはならないので、人の目にはあまり触れることなく、今度はトドマツに向かって旅を始めます。
やっとの思いでトドマツに到着!
ここでまたまた赤ちゃん『5番雪虫』を産む。
■ 5番目の雪虫の役目
5番雪虫はすんごいよ。
またまたアブラムシの姿をした5番雪虫は、トドマツの下に向かって降りて行く。
するとそこに、トドマツの根っこに巣を作っている蟻がやってきて、5番雪虫をくわえて巣に運んでいく。
このとき、5番雪虫は待ってましたとばかりに、運ばれやすいように、手足を縮こましているんですよ。
やるねー。
巣に運ばれた5番雪虫は、トドマツの根っこの樹液を吸って、お尻からアリ達の大好きな甘い汁を出してあげる。
そして、初冬の季節がやってくるまで、さらに世代を重ねていくんですと。
気温の変化を感じると、そろそろヤチダモやアオダモ、ハシドイに引っ越ししなくっちゃと思うんだべね。
5番雪虫は、ここで赤ちゃん『1番雪虫』を産むわけです。
1番雪虫たちは、初雪の降る少し前になると、なんと、蟻の巣から飛び立っていくんですよ。
そしてフワフワと飛び回る姿こそ、私がよく知ってる雪虫です。
あ、そうか!
トドマツの根っこにいる大きな綿を付けた虫!
トトマツの根 大綿のムシ・・・・
『トドノネオオワタムシ』!!
そ、そうだったのかあ〜!
これで1年が過ぎましたね。
それにしても、数世代にわたって、姿やかたちを変えて、しかも蟻とも共存しているなんて、不思議な虫ですね。
番組では、どうして同じ場所で一生を過ごさないのかという理由も語っていました。
ヤチダモの木は、夏の間は栄養が豊富だけれど、秋になると極端に栄養が少なくなってしまうため、それ以外の季節は、ヤチダモほどじゃないけど樹液の吸えるトドマツで暮らす、ということでした。
知れば知るほど、不思議な生き物、雪虫。
もし自分が雪虫だったら、どの世代に生まれたらいいかしら・・・・・
ん・・・
つまらない事を考えてしまったわい。
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卒業論文を書いておられるようですね
単純な内容記載でなく、要所要素に鮮明写真を添付されて、とてもわかりやすいです
蟻との共生写真もあるとさらにいいですね
写真撮るの大変ですね
t22tさんへ
雪虫の生態を今回初めて知って、私も蟻と一緒にいる雪虫をぜひ見てみたいと思いました。
次の季節が巡ってきたとき、探してみたいと思います。
頑張るぞ!