北海道・札幌発・だべさ通信5

自分だけの小さな時間を見つける幸せ

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バスでよし子さんと隣同士になりました。
私よりも5歳ほど年上のよしこさんは、数年前にご主人を亡くされ、サークルで会ってもあまり目立たずおとなしい人です。
話しは自然と季節の話題になりました。

 

話しをするうちに、趣味の事になりました。
よし子さんが
「花の写真を撮るのが好きなの、明日は星置のミズバショウを見に行こうと思って」と言いました。

「え!そうなんですか」
時間をみつけては、花の咲いている所に出かけて、花の写真を撮っているそうです。

 

 

 

「友達と行くときもあるけど、ほとんど1人で行くの。好きな所で立ち止まったり、写真をとったり、じっくり見たいができるでしょ」
カメラは携帯。SNSにupするわけでもなく、アルバムを作るわけでもありません。
でも、そんな時間を過ごしているあいだは、日常のイヤな事が忘れられるんですと。
「そしたらまた明日からがんばろうって気持ちになるんだよね」

 

 

わかるわあ、そういうの。
私もね、林の中を散歩している時は忘れちゃう。
”これはなんちゅう花だべか ” とか ”おお〜いい声で鳴いている君はいったいだれ?!”とか、やたら楽しい。
私にとって公園の林は、世間と切り離された林カプセルのような存在です。
『歳をとって自分の好きな時間ができたとき、世間知らずの人の方が伸びしろがあるんですよ』
と言っていた学者さんがいました。
なるほど、とすると私はやたらにでかい伸びしろを持っているという事になる。しかも最近は物忘れが多いから新たな伸びしろもできるできる。

 

普段は目立たない よし子さんだけど、ちゃんと自分の心のよりどころを持って暮らしている事に驚いたり感心したり。
どんな事でも、自分が何かをやっていて ”楽しいな”・・・・と思う事を、たった1つでも持っていると人生豊かになる。
よし子さんが教えてくれたような気がしました。

 

 

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