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実家に、岩手のおじさんからカツオが送られてきたという事で、さっそく取りに行きました。
カツオはすでに母によって解体され、透き通ったルビー色が鮮度の良さを訴えています。
「もしもし、おじさん、カツオ届きましたよ。有り難うございます。そちらの様子はいかがですか」
おじさんの住んでいる所は、港のある気仙沼から少し山に入った所ですが、今回の東日本大震災によって家が随分痛んでしまい、家業の魚屋も廃業に追いやられてしまいました。
「こっちは、まだまだ落ち着かないよ。なんたってほれ、家族が不明になってる人がいっぱいいてさ、遺体見るまで気持ちが納得できないわけよ。それに船がねえからしゃ、いくらも獲れねえのさ。
漁したって(漁をしても)、船が港の岸壁につけられねえしな」
そうなんだ、テレビでは復興の様子を明るく映しているけれど,物語ふうに仕立ててあるマスコミとは裏腹に、やはり現場は今だに悲惨な状態が続いているのですね。
「漁港の冷蔵庫が壊れちまっているから、漁をしても魚を入れておくとこがないのさ。だから船が港に戻った時は知らせが来るもんで、その時買いにいくわけさ」
そうか、確かに、港に大きな冷蔵庫がないと、みんな腐っちゃうんだった。
そんな貴重なカツオを送ってくれて、本当に有り難うございます。
街がどんなに新しく生まれ変わったとしても、家族をなくした方々は、心の苦しみを引きずり続けるのですね。
どうか少しでも早く、明るい光がさしますように。
我が家は、沿岸沿いではありませんが、転勤先の地で被災してライフラインが止り不自由な生活をしていました。テレビの情報マスコミでは、伝わらないという事を実感しています。それでも、全国放送よりローカル放送の方が、心温かく親身であるとは感じていますが・・・。いつか、ぽぷらさんと同じ地に永住しに戻ったら、多くの人達に生々しい現実を伝えていきたいと思っています。
k23さんへ
”ローカル放送の方が、心温かく親身であるとは感じて・・・”
は、きっと、地元の方々の気持ちをよくわかっているからなのでしょうね。
地元でない全国放送の番組の制作者側には、やはり、ストーリー性を持たせたたいという意図が感じられます。
それはやはり、他人事だからでしょうか。