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「黄色チームさん、出発しまあ~す!!」
ハーイ!!
学校が崩壊するよな元気な声、今年も一年生の下校の引率です。
子供達は雨降りだけど な~んもさ。
傘はさしたり ささなかったり、みんなしっかりカッパを着ているからへっちゃらだもんね。
前を歩く女の子の仲良しさんが、時々振り返っては私を見て何かこちょこちょ話しています。
「なになに?」近づいてみると、
キャー!!っとランドセルをワッサワッサと揺らして逃げちゃう。
またしばらく歩いて距離が縮まると、またキャー!!って逃げる。
よし、こうなったら、
「とりゃ~・・・」と、わざと駆け寄ってみる。
ギャ~!!っと逃げる逃げる。
「とりゃ~・・・」ギャ~!!
完全にちょされているわ(からかわれています)。
いけないいけない、引率しているのに車にひかれたら大変でしょや。
今年の引率は去年とちょっと違う。
歩くいていると、時々、道路にお母さんやお婆ちゃんが立って待っているんです。
道路に車を止めて待っているお母さんもいました。
でも、向かい側の車線だったので、1年生は親の車を見て道路に飛び出してしまいそうです。
「お友達が5人と、おばちゃんと、合わせて何人いるでしょう?」
「ろっくに~ん!!」
「そんなの簡単だも。オレなんか100+100だって知ってるも。じゃあな」
男の子や仲良しさん達とも、バイバイと手を振って別れたあとは、水色のカッパの女の子と二人になりました。
赤いハートの長靴が、濡れた地面にパっと花を咲かせてる。
その子が「わたしんちのそばに公園があるの知ってる?そこでツクシご飯をつくるの」と言いました。
ツクシご飯、いいねー、美味しそうだね。
「フキノトウのおつゆ(みそ汁)も作るの。したらね(そしたらね)おつゆがピンクになるの」
へえ、そうなの。さようなら。
やれやれ、今年もなんとか終わりました。
でも不思議、どうしてフキノトウのおつゆがピンク色になるんだろう。
もう少し道のりが長かったら、聞けたかもしれなかったね。