北海道・札幌発・だべさ通信5

札沼線の旅スタフ手渡しは見れずとも

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JR札沼線(学園都市線)新十津川行きも、中盤にさしかかりました。
列車は石狩月形駅に到着です。

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月形駅は、月形町の中心の駅。
今まで通ってきた無人駅とはちがって大きい駅で、樺戸監獄のあった所です。
前日のブログで、道路掘削をしていた囚人たちの小屋があった場所の駅『中小屋駅』ってあったっしょ。

 
その囚人たちが入っていたのが樺戸監獄。
たくさんの囚人たちに踏まれてゆがんだ建物玄関の石がそのまま残されていましたよ。
その記事”悪人”は時代が決める・・・樺戸監獄
もご覧頂ければ幸いでございます。

 

 

さて、この駅で ”スタフ”の授受が行われるのです、これが見たかったんだよな〜。
スタフというのは、列車の通行手形みたいなもんです。
このJR札沼線は、単線で、しかも行き止まり。
そこに列車が2両走っちゃうと、列車同士がぶつかっちゃうかもしれないっしょ。
だから、先へ進める列車はスタフと呼ばれる通行手形を持っている列車だけ。
その列車が戻ってきたら、スタフを受け取って、今度はこちの車両が先に進むという仕組みです。

 

 

実は子供の頃、この光景をどこかで見た事があったのですが、この現代になっても、今だに日本で3カ所くらい残っいるという事をネットで知ったのです。
しかも、鉄道マニアの世界ではとても人気なんだとか。
懐かしいあの輪っこ(スタフ)の受け渡しシーンが見たい思いで、プチ鉄子になっていたしだいです。
この5月には、そのひとつ、江差線もなくなってしまいました。
江差線に乗ったときの記事江差線 ー湯ノ岱駅から大切なスタフとははこちらでございます。

 

 

石狩月形到着は8時17分。ここで、先頭車両がやってくるのを待ちます。発車は8時40分です。
それまで、列車から降りたりして待ちましょう。
運転手さんのそばにいよ。したら、受け渡しの場面が見られるもね。

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ソワソワ・・・キョロキョロ・・・
き、きたあ〜〜〜向こうから列車がやってきました。

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列車が並びましたよ。
私は、料金箱のそばに立って、駅員さんがスタフを持ってくるところを見ることにしました。
ワクワク ワクワク ワクワク

 

 

するといきなり、今まで前を向いていた運転手さんが運転室のドアをガバっと開けて、私に言いました。
「あの〜何か?どうかしたんですか?」
ギョギョ!!
あまりの挙動不審な中年おばさんに、ついに運転手さんも注意せざるをえなくなったようだ。

 

 

『え”!あ、あの、すみません。実はその、札沼線に乗れば、昔見たスタフが見られるそうで、懐かしくて・・・コレコレシカジカ 』
「あ〜、スタフね。お客さん、どこで見たんですか?」
『それがどこで見たんだか・・・札幌の手稲生まれなもんで、もしかしたらそのあたりかと・・・』
「あ〜、それじゃきっと小樽の方だよ。あっちは昔、よく使っていたから」
いかった、注意されるかと思った。

 

 

「スタフを懐かしくて見に来た人も珍しいね・・・・あっ」
運転手さんは、会話の途中で運転席の窓から身を乗り出して、駅長さんらしき人と言葉を交わしました。
何かを受け取った?スタフ??
ギョエ!私の見たかった手渡しの瞬間、終わっちゃった・・・・・・

 

 

「これがスタフですよ、写真とるの?したら今だけ、ここにこうかけるか・・どうだい?こんなかんじでいいかい?」
運転手さんは、なんと、私だけの為に、サービスしてくれたのであった。

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悲しかったけど、嬉しい〜。
運転手さんはそれから
「ここのスタフの穴の形は四角なんですよ。ほら、時刻表にも四角い赤いマークで書かれてるでしょ」
おお〜、なんとマニアックな説明まで!
ありがとうございます。
『運転手さんとお話ができて、すんごく嬉しかったです』
「いやいや なんもなんも」
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運転手さんはそう言うと、運転室に入り、パタンと扉を閉めました。
列車に乗っていた他のマニアとおぼしきお兄さんたちよ、私は運転手さんとお話しちゃったもんね。
おばさんは、なんだかちょっと、鼻が高くなったのでした。
さあ列車は、日本でも秘境と言われている駅へと進みます。

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JR留萌線、留萌 ー 増毛の各駅の画像 >>

JR留萌駅の画像 >>

JR留萌線の終着駅、増毛駅の画像>>

小さな駅長さんのいる新十津川駅も含めたJR札沼線の画像 >>

江差線江差線のスタフ交換の画像 >>

 


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4 Comments

  1. チョイ悪爺ぃや

    月形は昔樺戸監獄が有り、その関係で昭和の時代に刑務所を誘致しました。松本清張の小説「西郷札」にも出てきます。又、明治時代土佐藩の勤王党の武市半平太(芝居で有名な月様雨がーと言われる色男のモデル)の親族が、耶蘇教(キリスト教)の一団として開拓で入ってきます。今は町村合併で浦臼町に編入していますが。そこで「坂本龍馬」の2番目に古い手紙が有り、地元の家に伝えられていました。昨年、
    浦臼町の郷土資料館で公開され、爺ぃやも見にいきました。内容は、竜馬が江戸に遊学し、姉の乙女にお金の無心をする手紙でした。(坂本龍馬にも煩い爺ぃや) おまけ その手紙をみている所の写真が道新にのりました。

    Reply
  2. tomukun

    ご無沙汰をしています。先日厚田へ来ていただいたのにコメント書くタイミングが悪く書けませんでした。札沼線の旅、仕事の途中と思いますが旦那さんとの連携素敵ですね・・・こんな旅もあるのだと気づかされました。「赤いじゅたんの畑」はそばの刈り取った跡と思います。厚田では休耕田でよく見かけます。では続きを楽しみにしています。

    Reply
  3. ぽぷら

    チョイ悪爺ぃや さんへ
    す、すごい!!
    歩く図書館ですね!!
    それは知りませんでした。とい事は、今でも子孫の方が住んでおられるかもしれませんね。
    道新に乗ったお写真、拝見しました。
    あの、ロマンスグレーが素敵なかたがもしやチョイ悪爺ぃや さん・・ですね。

    Reply
  4. ぽぷら

    tomukunさんへ
    大変ご無沙汰しております。
    お元気そうで何よりです。
    先日、厚田方面へ出かけたおりは、お世話になりました。
    相変わらず、素晴らしい海の眺めを堪能させて頂きました。
    赤いジュータンンはソバだったのですね。
    花の咲く頃は白く、刈り取ったあとは赤いジュータンに変わるのですね。
    また1つ勉強になりました。有り難うございます。
    秋の景色は、色とりどりで飽きませんね。

    Reply

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