北海道・札幌発・だべさ通信5

ささいな我慢の小さな幸せ

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スーパーには、2種類のお赤飯が売られていました。
小豆入りで小豆色したお赤飯と、甘納豆入りで食紅の桜色がきれいなお赤飯です。
北海道では、甘納豆とゴマ塩のコラボが ”なまら” 美味しい( ”なまら=とっても” は基本的に男性が使う方言)お赤飯が普通に売られていて、とくに子供達はこのお赤飯が大好きです。

 

 

先日、実家の母を連れ立ってスーパーに行ったとき、母は迷わず小豆のお赤飯に手をのばしました。
「あら、母さんは小豆入りが好きだったの?」と私が訪ねると、
「そうだよ、あんた達は甘納豆のお赤飯の方が好きだったから、そればっかし作っていたけどさ、ひとりになってやっと小豆のお赤飯が食べられるようになったのさ」
と、にんまりして、小豆入りお赤飯の小さなパックをカゴに入れました。
そんな我慢を、母は子供達の為に何年も続けてきたのでしょう。

 

 

小学校の時、近所のおばさんから小豆のお赤飯を頂いたときは、
私は ”なんだ、小豆か・・”と、思ったけれど、母は心の中でニッコリしたにちがいないね。
そんな事とはつゆ知らず、私は自分の価値観だけを標準にしてしまう子供でした。

 

 

私もね、10年ほど前まで、長く伸ばした髪を束ねていました。
子供達にすれば、お母さんはこういう髪型が好きなんだと思っていたかもしれないけれど、美容室でパーマをかけた時は、涙がでるほど嬉しかったさ。

 

 

あなたがある日、ささいな事で目がうるむほど嬉しさを感じたら、それは自分も気づかぬうちに、じっと我慢していた事かもしれません。
そしたら嬉し涙を流しましょうよ。
誰かにとって価値はなくても、神様が あなただけにくれた、ご褒美なのですから。

 

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6 Comments

  1. 正宗

    はじめまして。
    手短な日常の話題を書かれていて楽しく拝読させて頂いております。
    私は被災地に住んでおりますが、本日の”ちいさな我慢の小さな幸せ”を拝読して投稿しようと決心いたしました。
    大震災から2年が過ぎましたが、浜(沿岸部)の方たちの話がテレビ等で紹介されると涙が自然と出てきます。
    私の生まれた所は南三陸町(旧・志津川)の近くで大川小学校も車で1時間程の所です。
    ”小さな幸せ”という事があの大震災を体験してより強く感じられております。
    ところで、”ほや”(海鞘)の話題を投稿されてましたが、宮城は”ほや”の養殖が盛んな所でした。
    夏が旬で小さいころは、浜の方が大きな樽に海水を入れて車で売りに来たものです。私は酢で食べるるが好きですが、亡くなった母は海鞘ときゅうりを青シソで巻いてお盆に帰省した私に食べさせてくれました。こちらでは”海のパイナップル”と言われております。
    それから漢字で”海鞘”と書くそうですが、こちらでは”保夜”と書いていたような記憶があります。
    長文になりました。最後に、私の生まれた所(宮城県登米市)と”おばちゃん”の御実家と割と近いのではといつも読んでいて感じておりました。

    Reply
  2. すみれ

    ラストのところ じーんときました 
    昨日 夫と一緒に家で見た映画に涙しました
    海外の映画でタイトルが 3時10分 決断のとき という作品
    機会があったらぜひ 人間は時に?自分をさらけ出す事で相手も誰にも言えなかった 秘めた思い話せる事が出来るのかも知れませんそんな じーんとくる映画でした
    先日 父がダンボールいっぱいのジャガイモと人参大根を送ってきました すごく重くて腰にきそう?でした
    こんなに食べきれない と・・・ちょっとカチンときた私
    しかし この重さは父だって?同じ 宅配のお店まで運んだのでしょう 運転できない人なんで この重さは 娘への愛の重さ?かもと思ったら 突然?1人で うるっときちゃいました お礼の電話で お父さん ちょっと入れ過ぎだって!でも嬉しかったよあんなに沢山アリガトウ と言ったのでした 汗 
    私も ぽぷらさんのお母さんと同様 小豆のお赤飯が大好きです

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  3. マルコポーロ

    こんばんは
    マルコ家は小豆のお赤飯でした。
    お袋の味を姉貴が受け継いで
    よく作ってもらいましたが
    どちらも鬼籍に入って
    今は懐かしい思い出味でした。
    久々に思い出させていただきました。
    今度お墓参りにお供えします,,,。

    Reply
  4. ぽぷら

    正宗さんへ
    こんにちは。ブログへコメント頂き、有り難うございます。
    我が家の婆ちゃんは岩手県生まれの8人姉妹で、婆ちゃんを含めて2人は札幌、他の6人は、亡姉も含め、皆、岩手県、宮城県です。
    宮城県登米郡若柳町には、婆ちゃんの亡き姉の家族が住んでおります。昨年、婆ちゃんを伴って出かけたおり、私達夫婦で南三陸町を尋ねました。様子は聞いてはいましたが、実際見た光景は、本当に信じられるものではありませんでした。
    私の父も岩手県出身で、父の実家は地震のあと、魚屋をやめました。小さな幸せと感じていたものは、実は、とても大きな幸せなんですよね。
    ホヤの話しはとても勉強になりました。
    青シソで巻いたホヤの話しですが、婆ちゃんから聞いた事があります。ばあちゃんも、ホヤは大好きです。
    これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

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  5. ぽぷら

    すみれさんへ
    宅配されてきた野菜の重みを、お父様の愛情の重みに感じる事ができる感性が、心の豊かさを感じます。
    私ならカチンときて終わっちゃったんじゃないかな。
    見習いたいです。
    映画の話し、時には秘めた思い話す事は、とても大事な事かもしれませんね。話したり涙を流したりすると、心の中が多少なりとも、癒されるのがわかります。

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  6. ぽぷら

    マルコポーロさんへ
    優しいお姉様、家庭の味を受け継いでいらしたのですね。
    甘納豆のお赤飯が登場したのは、そんなに昔の事ではないようなので、マルコさんのお母様や、私の母くらいの世代の方は、やはり、小豆のお赤飯の方が馴染みがあるのかもしれませんね。
    私もこの歳になって、どちらが食べたいかと聞かれたら、やっぱし小豆かな~と思います。

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