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昭和の中ごろまで、大きなブリキの箱を背負った行商のおばちゃんたちがいました。
中身は色々、私の家に来ていたおばちゃんのガンガンには、いつもいろんな魚が入っていました。
フタを開けて目に飛び込む魚達は、いつもヌメっと固い。
生きのいい魚達は、水揚げされたとたんに身を守るため、そのヌルヌルを出すんだと。
おばちゃんのシワシワの手につかまれた魚達は、いつもマジックショーで催眠術をかけられた美女のように、まっすぐ横になって宙に浮きました。
母は毎日のように売りに来るおばちゃんと世間話をしながら、その日の食材を買っていました。
働き者の彼女たちのことを、敬意を表してガンガン部隊と呼んでいました。<だべさ通信2より>
ガンガン部隊のおばちゃんのかついでたどっしりしとしたガンガンには、布で編んだ丈夫なベルトが付いていて、それを肩に食い込ませて背負っていました。
毎日毎日、家々を回っていくうちに、少しずつ軽くなっていったんだろうね。
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